
エンディングノートは、自分が病気や他界した時に備えて希望を書き留めておくノートのことです。
自分の人生を振り返るためのものでもあり、残された家族を困らせない、負担を減らす役割もあります。
本記事では、
✓エンディングノートって何を書けばいいの?
✓エンディングノートを書く時の注意点はある?
といった方に向けて、エンディングノートに書くべき項目を総まとめ+書く際の注意点をお伝えします。
ぜひ最後まで参考にしてみてください。
エンディングノートの書き方ポイント&注意点
エンディングノートを書く際に、押さえておきたいポイントが6つあります。
ちょっと多いなと感じたかもしれませんが、後々困らないためにも、まずは1つずつ確認していきましょう。
1.書き方の決まりはないこと
エンディングノートには、決められた書き方がありません。
✓市販の好きなノートに書いてOK
✓PCやスマホで書いてもOK
✓好きな写真や調べた資料を添付してもOK
✓自分で好きな項目を付け足してOK
という感じで、自由に自分の希望を書き留めておくことができます。
PCやスマホで残す場合は、文書や画像にしてUSBやSDカードで残しておくと良いですよ。
終活中に調べた資料を添付しておくと、自分の気持ちや希望がより伝わりやすくなります。
しかし、自由が利く半面、次でお伝えする「法的効力がないこと」に気を付けなければいけません。
2.法的効力がないこと
「エンディングノート=遺言書」ではありません。
エンディングノートは、あくまでも自分の希望を書き留めておくもので、希望を強制できる法的効力はないのです。
そのため、相続や遺産分割についてはエンディングノートとは別で遺言書を書くことをオススメします。
エンディングノートには、「遺言書を残しているかどうか」「相談した専門家の連絡先」などを書き留めておくと良いですよ。
※なお、遺言書は既定の書き方でないと無効になる場合があります。
遺言書を作成するには、以下の3つの方法があります。
✓「遺言書 書き方」などと調べながら書く
✓市販の遺言書キットを使う
✓弁護士などの専門家に依頼する
遺言書キットは、コクヨから2,500円で販売されています。
弁護士などの専門家に依頼する場合は、遺言書に書く財産の額によって作成手数料が変動します。
【遺言書の作成手数料】
100万円までの財産…手数料は5,000円
100万円~200万円…7,000円
200万円~500万円…11,000円
500万円~1,000万円…17,000円
と続いていきます。
3.何冊も作らないこと
残しておくエンディングノートは、1冊のみに絞りましょう。
何冊もあると、どれが最新なのか?他にもあるのではないか?と家族を混乱させてしまうためです。
4.定期的に見直しすること
エンディングノートは、定期的に見直しをしましょう。
希望や考え方が変わっていないか?変更した情報はないか?などを確認して修正するためです。
見直すタイミングは、自分の誕生日や年末年始など、キリの良いタイミングを見つけてみてください。
ノートの裏表紙などに最終見直し日を書いておくと、分かりやすくてオススメです。
5.最初から全ての項目を埋めようとしないこと
エンディングノートには書いておきたい項目がたくさんありますが、一度に全ての項目を埋める必要はありません。
自分の希望が固まっている書ける範囲内で、徐々に書き進めていけば大丈夫です。
書きたくないことや決められないことは無理に埋めようとせず、空欄にしておいても問題ありません。
6.家族の誰が見ても意味がわかるように書くこと
エンディングノートは、自分のためでもあり家族のためでもあります。
家族が見た時に「これって何のこと?」と疑問や混乱を招かないように心がけて書きましょう。
エンディングノートに書く項目を総まとめ
ここからは、エンディングノートに書く基本の内容の総まとめです。
基本的な内容をざっくりカテゴリー分けすると以下の6つになります。
[list class=”li-yubi li-mainbdr main-c-before”]
- 自分のこと
- 家族、親族、友人のこと
- 資産のこと
- 介護、医療のこと
- 葬儀、お墓のこと
- 遺言、相続のこと
[/list]
各カテゴリーごとに細かく内容を見ていきましょう。
<自分のこと>
- 名前(旧姓)
- 生年月日、血液型
- 現住所
- 本籍
- 電話番号、メールアドレス
- 趣味、特技
- かかりつけの病院、常備薬
<家族、親族、友人のこと>
- 家族、親族
 └名前(続き柄)、生年月日、血液型、現住所、電話番号、メールアドレス
- 友人
 └名前、現住所、電話番号、メールアドレス
- ペットがいる場合
 └ペットの名前、種類、好きなご飯、かかりつけの動物病院
<資産のこと>
- 銀行口座について
 └銀行名、支店名、種類、口座番号、名義人
- 不動産について
 └不動産の種類、名義人、所在地、登記簿記載内容
- 保険について
 └加入している保険会社名、種類、契約内容、契約者名、被保険者名、保険受取人、保険料、連絡先
- 公的年金(国民年金、厚生年金、共済年金)について
 └基礎年金番号、年金の種類
- 私的年金(個人年金保険、確定拠出型年金)について
 └名称、種類、連絡先
- 証券口座について
 └証券会社名、口座番号、名義人、連絡先
- 借入金、ローンについて
 └借入先、借入日、借入金、返済方法、借入残高、担保の有無、連絡先
- 保証債務について(借金の保証人になっている場合)
 └保証人になった日、保証した金額、主債務者、債権者、連絡先
<介護、医療のこと>
- 介護の希望
 └家族にお願いしたい、ヘルパーにお願いしたい、施設に入りたい等
- 介護費用について
 └自分の預金から、保険に加入している、用意していない等
- 介護してもらう人に伝えたいこと
- 自分で財産の管理ができない時にお願いしたい人
- 病名や余命の告知について
 └誰の意見を尊重してほしいか、告知をしてほしいか、延命処置を希望するか、臓器提供や献体を希望するか
<葬儀、お墓のこと>
- 葬儀の事前相談や予約はしているか
 └業者名、連絡先、具体的な内容
- 葬儀の規模
 └家族のみで、家族+友人知人で、盛大に人を呼んで…等
- 葬儀の流れ
 └お通夜は行わなくていい、火葬のみでいい、家族に任せる…等
- 安置場所について
 └自宅、病院や斎場で構わない…等
- 葬儀場の希望について
 └自宅、斎場、寺院
- 宗教の希望について
 └仏教、神道、キリスト教、無宗教
- 戒名について
 └普通の戒名、家族に任せる、いらない…等
- 葬儀費用について
 └〇万円まで、家族に任せる…等
- 葬儀費用の捻出方法について
 └預金を使って欲しい、保険に入っている、用意していない…等
- 喪主になってほしい人
- 受付や会計係をしてほしい人
- 挨拶をお願いしたい人
- 葬儀に呼んでほしい人
- 葬儀に呼んでほしくない人
- 棺に入れてほしいもの
- 納棺時の服装の希望
- 遺影の希望、保管場所
- 祭壇の希望
- 飾る花の希望
- 葬儀で流す音楽の希望
- 参列者からの香典、供花、供物について
- 希望するお墓について
 └公営墓地、民間墓地、寺院墓地、永代供養墓、樹木葬、散骨、お墓はいらない…等
- お墓や供養の費用捻出方法について
 └預金を使って欲しい、保険に入っている、用意していない…等
<遺言、相続のこと>
- 遺言書を作成・保管しているか
- 作成した日付
- 遺言執行者
 └名前、住所、連絡先、間柄
- 作成を依頼した専門家
 └事務所名、名前、連絡先
- 遺産分割の希望について
 └誰に、何を相続させるか
[box class=”box28″ title=”★オススメの書き方★”]市販や配布されているエンディングノートはもともと囲みが書かれているので書きやすいですが、無地のノートに書きたい場合、どうやって書いていこうか悩んでしまうと思います。
そこで、無地のノートを使った場合のオススメの書き方を3つ紹介します。
✓1ページ1テーマ

1ページにつき1テーマを書くようにすると読みやすく、スペースに余裕を持っておくことで書き足したい時にも困りません。
✓分割する

ページの真ん中に線を引き、左に質問、右に答えを書いていくと分かりやすいです。
✓カラーペンで囲む

1つ1つの質問に対して囲ってもOK、重要な部分だけ囲ってもOKです。囲むことで読みやすさがアップします。
[/box]
エンディングノートの保管場所について
エンディングノートを保管する時は、次の2点が鉄則です。
✓厳重に保管しすぎない
✓家族や大切な人にエンディングノートがあることを伝えておく
詳しくは以下の記事で紹介していますのでご確認ください。
[kanren id=”1897″]
エンディングノートを無料で手に入れる方法2つ
エンディングノートは、ご自身の好きなノートで自由に書き始めることができますが、
「どんなノートを選べば良いのか分からない」
「初めてで何から書いたら良いのか分からない」
という方も多いと思います。確かに、まっさらなノートにいきなり書こうとするのは結構難しいです。
そこでオススメなのが、次の2つの方法です。
✓市区町村のHPで無料ダウンロードする
✓葬儀社の資料請求で無料プレゼントを受ける
全国で終活が広まってきており、各自治体ではエンディングノートを作成して無料配布しています。
印刷やファイル綴じは自分で行うことになるため、ご自宅にプリンターがある方にオススメです。
[kanren id=”1933″]
自宅にプリンターがない方やファイル綴じが面倒だという方には、葬儀社がお客さんの声をもとに作った、無料のエンディングノートがあります。
実際に筆者も使っていますが、全30ページカラー印刷で、今回紹介した書くべきことが全て詰まっています。

[box class=”box28″ title=”無料でエンディングノートを貰う方法”]
[list class=”ol-circle li-mainbdr main-bc-before”]
- 公式サイト「よりそうのお葬式 」にアクセス 」にアクセス
- 「まずは資料請求をする」という緑のボタンをクリック(または一番下までスクロール)
- 「ご住所に郵送を希望」にチェックを入れ、連絡先を入力(入力時間は30秒~1分程度です)
- 「資料を請求するボタン」を押したら完了!
[/list]
[/box]
申込みの2日後に葬儀とは分からないA4の白い封筒でポストに投函されました。
これからエンディングノートを購入予定の方は、この機会にぜひチェックしてみてくださいね。
中身を詳しく見てから頼みたい!という方は以下の記事をご覧ください。
[kanren id=”1691″]


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